植物たちの会話

最近面白い記事を読みました。
医学博士フェヒナー著『ナンナ、もしくは植物の精神生活について(1848)』によると…
「花たちは自分の芳香によってお互いに交信しあうことができ、声が内部から出るように香りも内部から発せられる。声の調子で暗闇でもお互いの区別がつくのと同じように、花も皆その香りで互いにわかりあえるのだ」とか…!

花にとって、香りは何かを伝えるための声と同等なのですね。
たしかに対外的にも、花粉を運んでもらうための虫を惹きつけるために、花々は美しい花弁の色、蜜を持つといいます。しかしその美しい花が居るよ~、と遠くにいる昆虫に訴えかけるには、近づかないとわからない色や蜜だけでは少し足りません。そのときに、誘惑するような甘ーい花の香りがしたならば…もうおわかりになりますよね。

歩いて自分から声を掛けたり訴えたりできない花ならではの、発達した感覚とも言えるでしょう。

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ちなみに1986年10月の朝日新聞にもこんな記事が…!
『植物も“におい”に敏感!?ー植物間の会話』
「植物も外敵が来たのを互いに教えあい、防御対策をたてている。
ポプラなどは傷を受けると、苦みをもった物質の量が増える。これは次の攻撃をしにくくするためと解釈される。
ところが数本のポプラなどをひとつの密閉した箱に入れて一本に傷をつけると、周囲の木でも苦みをもった微量ガスを放出、それを他の木が感じて、警戒体制に入るのではと推測されている。」

仲間を含め、自分たちを守ろうとさりげなく手を組む植物たち…私たちに聴こえない会話をきっと日々、彼らは交わしているのでしょうね。今何を考えているのか、耳を澄まして聴こえてきたらいいのにな…*

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