香りの専門家として、ヴェネツィアに行ったら必ずここは訪れねば!と下調べして行ったのがここ「THE MARCHANT OF VENICE」。2024年には日本に上陸するそうですので、ぜひ事前の情報収集にもどうぞ!
このページにはPR商品が含まれています。当メディアの記事で紹介している商品をAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングから購入すると、アフィリエイトプログラムを通して、売上の一部が弊社に還元されます。
THE MARCHANT OF VENICEはどんなブランド?
旧サン・ファンティン薬局を改装した優美なディスプレイ
まるで教会のような香水店!
ヴェネツィアで2013年にできたばかりの「THE MARCHANT OF VENICE」(ヴェニスの商人)という名のフレグランス ブティックへ。
美しすぎる店内は、旧サン・ファンティン薬局だったところを改装したそう。
昔の薬棚をそのまま使用したディスプレイ、とても美しい。
なんだか、香りの守り神がたくさん居るよう。
ヴェネツィアが香水文化発祥の地という説も
香水のルーツはフランスのグラースなど諸説ありますが、初めてアルコールと香料を混ぜて現在のような香水を創り始めたのはイタリアのヴェネツィアだという説もあります。
15?16世紀に巨大な航路を築き、世界と交易をして栄えた「アドリア海の女王」といわれるヴェネツィアには、アラブで発明された蒸留技術によってできたアルコールと、オリエントを通じてアジアから運ばれるスパイスや香料が集まりました。ここから香水の文化が生まれ、育ったのです。
イタリアで発達した香水の調香は、メディチ家のカトリーヌ・ド・メディシスがフランスのアンリ2世と結婚した折に、調香師、香料、処方などを携えて行き、フランスの香水産業隆盛に大きく寄与したことは、香料業界ではよく知られています。
THE MARCHANT OF VENICEが出来たきっかけ
イタリアのヴェネツィアにある唯一の香水メーカー”モノテーム“を創っているMAVIVE社。オフィスや工場は工業団地にありますが、この会社のファミリーは、代々ヴェネツィアの島に住み、ここからオフィスに通っているそう。
2013年秋、MAVIVE社社長のVIDAL氏は、ヴェネツィアのPalazzo Mocenigo美術館の中に 香水の展示を加えるプロジェクトに参画。小規模な展示ながらヴェネツィアにおける香水の歴史を見ることができます。
同時にこの“Merchant of Venice”というブランドも創られ、ミュージアムやサンマルコ広場の近くの直営ショップで販売されています。
(フォルテサイトより)http://www.forte-tyo.co.jp/talk/talk11.html
THE MARCHANT OF VENICEの様々なコレクション
赤いボトルは、ヴェネツィアの旗の色がテーマなのでしょうか?
印象的な鮮やかな赤が特徴的。
この他にもヴェネツィア固有のムラーノガラスのような、
各香りのイメージごとに違ったデザインのボトルが用意されており、
目にも楽しいブティックです。
2017年に販売していたTHE MARCHANT OF VENICE 限定コレクション
こちらはGabriele D’Annunzioという
イアリアの作家の物語をテーマにした限定コレクション。
それぞれ著作のタイトルがついているようでした。
グリーンのフラスコ型のボトルのものがとくに良くて、
草いきれのようなグリーンフレッシュな香りの中に、
なんともいえない色気がほんのり効いていて、日本にはなさそうな香りだなあと感じました。
どんな物語を描く作家なのか…日本でも読めるのなら読んでみたいな。
THE MARCHANT OF VENICEを代表するムラーノコレクション
ムラーノコレクションとは?
ムラーノコレクションは、ヴェネツィアの商人たちが旅の途中で輸入したエッセンシャルオイルや原材料から着想を得たブランドのメイン フレグランス コレクション。
ムラーノコレクション「MANDARIN CARNIVAL」は初夏におすすめな香り
選り取りみどりなコレクションの中で、
私が購入したのはムラーノコレクションの「MANDARIN CARNIVAL」。
イタリアンマンダリン、タマリンド、ヴェルベッド ピーチ、アクアティックローズ、ムスク…という柑橘を基調にしたほんのり海のようなゆったり感のあるイメージの香り。シチリアの色と香りを再現、というテーマだそう。
ヴェネツィアの中でも深い青い海、空などを想起させ、
楽しい気分で元気づけてくれるようなリラックス&フレッシュなイメージ。
初夏にぴったりな清々しくもちょっと元気になれるような香りです。
▼ご購入はこちらから
WEBサイトも素敵なので、ぜひ雰囲気だけでも味わってみてくださいね♪
▼「THE MARCHANT OF VENICE」(English)
https://www.themerchantofvenice.com/en/
(2024.5追記)
最近この記事がやたら検索されているなと思ったら(皆様の参考になっていましたら幸いです!)なんと2024年5月1日(水)からは伊勢丹新宿店 本館1階の化粧品/フレグランスコーナーで展開が予定されているとか。ぜひこの機会にヴェネチアらしい芸術的な香りのひと瓶を手にしてみては。
20歳の頃に香水雑誌の編集・執筆に関わったことから、フレグランスの世界に興味を持つ。化粧品会社、外資系フレグランス商社など勤務ののち、調香の専門教育を受け独立。2012年より、フレグランス ブランド Ablxs(アブラクサス)を立ち上げる。
専門知識に裏打ちされた豊富で正確な情報と、目に見えない香りを魅力的に言語化する詩的な感性で、フレグランスの基礎知識を伝授している。
Instagram @ablxs_chiyo