白い花の持つ秘密

この間植物園に行って気づいたこと…
色鮮やかな南国の、レッド、オレンジ、ブルーなどの色を持つ花はあまり香りのするものが少なく、逆に真っ白な花ほど香りが強いかもしれないと…。これ、実際にそうらしいです。
色の濃い花は、その色の波長で昆虫を引き寄せます。
もちろん、めしべやおしべにも黄色い波長を反射する色があり、
虫達はそのわずかな黄色を目指して飛来する性質があります。しかし白い花は、色の強い花ほど波長で虫たちにアピールできないかわりに、
強烈な香りで存在を主張しているのです。

例えば、
ミュゲ(すずらん)
クリアで繊細なシーツのような白を連想させる香りを持ちます。

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ジャスミン
Benzyl acetateの少しクセのあるフローラルや、しっとり粉っぽいジャスミンティのようなcis-Jasmoneの香りなどがミステリアスですね *

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ガーデニア
こっくりとしたピーチのようなLactone系の香りが特徴的なクリーミィな香りです。

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どれも特徴は様々ですが、一度嗅いだら忘れられないような印象的なフローラルの香りばかりです。

私の主宰する調香クラスの授業では、これらの花の香りに含まれる要素(単品香料)をひとつひとつ丁寧に2点3点のアコード(調和)を確認しながら、最終的には実際の花のようなリアルな香りを再現するところまでお教えしています。
ぜひ、あなただけの白い花、つくってみませんか…?*
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