1983年 アメリカで、とてもフランス的な薔薇の香りが流行しました。
その名は「薔薇色の影」という意味を持つ、『OMBRE ROSE』。
やわらかなローズが基調となる、どこかノスタルジックなシンプルに綺麗な香り。
周りにさりげない華やかさを印象づける
まさに「優美」という印象のフレグランスです。
薔薇の香りの石鹸を想わせるような、ほんのりパウダリーな香りは、
ボトルの柔和なピンク色ともあいまって、とてもリラックスした気持ちになれます。
アイリス、イランイラン、ハニーといった華やかなトップノートから、
ウォータリーなスズランとピーチのミドルノート、そしてサンダルウッドやムスクの残り香へと移り変わるまろやかな香り。
ネーミングも素敵ですよね♪
最初、「影の薔薇」と訳すと思っていて、ちょっと暗いイメージなのかな?と想像してしまいましたが、「薔薇色の影」と聞いて納得。
木漏れ日のような柔らかな薄紅色のイメージの香りに、ピッタリな名前!としっくりきました。
オンブルローズ、という名に決まった経緯には、いろいろなエピソードがあるようですが、
発音の響きから決めたと云われているのも、なんだか納得です。
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この香りを販売しているジャン・シャルル・ブロッソ−という会社は、
パリで帽子や靴、バッグなどを扱う小さなメゾンから始まりました。
彼のブティックに通う、特別なお客様のためだけの香水を…
とアイディアを膨らませて、辿り着いたのがこの香水だったそう。
そしてようやく自社ブランドの香水を手掛けたものの、
最初の香料会社への依頼量はわずか15kgで、
あまりの少なさに香料会社の社長を激怒させたという逸話が残っています。
しかし、その後NYの母の日キャンペーンでニューヨークタイムズに広告が出され、
アメリカの高級デパート、バーグドルフ・グッドマンで発売されるやいなや、
この香水は爆発的に売れ世界中に広がったそう。
これぞアメリカンドリーム…!なフレグランスですね*
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ちなみにこちらの写真は、
日本のために創られた香り「フルール オンブル ローズ」。
「オンブルローズ」をより湿度の高い日本むけにアレンジした、
さらに透明感のあるクリアさを強調した香り。
ヨーロッパのファッションが世界中に広まるとともに、フレグランスの文化も発展して日本にも輸入される機会も増えましたが、
いかんせん日本の気候や気質ゆえ、自己主張が強いフレグランスが好まれない傾向がまだまだあるのは事実です。
そこを考慮したうえで、オリジナルの香りを
異国の日本人の好みに合わせて綺麗にアレンジすることで、
洗練された贅沢さを日本流に楽しみ、
その繊細な香りの美にオマージュを捧げるすばらしい逸品。
ぜひ、初夏にぴったりな薔薇の香りをお探しの方は、
候補に入れてみてくださいね^^