「オーラを放つ女性」になるには、
細かいニュアンスの違いを出せることも重要。
今回はセクシーとセンシュアルの違いを、
「2017年 タンゴダンスアジア選手権 ステージ部門 チャンピオン」
でもあるアルゼンチンタンゴ ダンサーのYutaka&Mikiのお二人にお伺いしていきます。
(PC環境によりお聴きいただけなかった方からのリクエストにて、
Podcastにて放映したものを文字起こししています。)
セクシーとセンシュアルの違い
タンゴは男女二人で踊るもの…
それだけで、そこには官能性が生まれます。
ダンスを踊るときや普段の香りの纏い方で、
気をつけておくと良いポイントもご紹介していきます。
黒字→Chiyo
紫字→Yutaka&Miki
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今回なぜお二人をゲストにお呼びしたのかといいますと、
タンゴと香りの共通点であるセンシュアルさ、官能性
についてのお話を伺いたいなと思ったからなんです。
はい、そうですね。タンゴは男と女、二人で踊るものなので、
必然的にそこには二人の関係性から醸し出される官能性があらわれると思います。
実は私は趣味でアルゼンチンタンゴを習っていて、お二人は私の師匠でもあります。
最初にまずゲストのお二人に簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいですか。
Yutaka&Mikiです。
もともと2人ともバレエ、ジャズダンス、モダンダンスなど様々なダンスの舞台に立つダンサーでしたが 、2010年よりタンゴダンサーとして活動しています。
そしてなんと今年、ついに「2017年 タンゴダンスアジア選手権 ステージ部門 チャンピオン」となられました!おめでとうございます!
今月なかばにはアルゼンチンで行われる世界大会に出場されるんですよね。
はい、そうです。もうすぐ行ってきます!
さきほどお二人は以前はバレエやジャズなど他のダンスを経験されてこられた、とおっしゃっていましたが、他のダンスではなく何故「タンゴ」にたどりついたのでしょうか?
タンゴダンサーとして活動するまでは、お互いにソロで踊っていたのですが、
ペアで踊るダンスに興味がありリンディーホップをはじめサルサ、社交ダンスなど一通り勉強しました。
その中でアルゼンチンタンゴは、私達の中で「特別」なもので突き詰めていこうと思いました。
なぜ特別なのか言葉でなかなか説明できないのですが タンゴというダンス、音楽、文化の中に気がついたら身を置いていました。
なるほど、追求していきたくなるような特別な魅力があったんですね。
その「タンゴの魅力」って一体何なのでしょう?!
タンゴの魅力とは?
タンゴダンスとはミロンガというダンスサロンで、
男女が目線を合わせ誘いあい、2人で即興で踊られるダンスです。
ショーで見られる踊りもその延長にあると思います。
音楽性、ステップも基本の動きはありますが
2人で音楽を感じ自由に踊ります。
そこに2人ならではの個性がでます。
即興だからこそ、ある意味「自分」や「二人の関係性」というものが
100%現れてしまうんですね。
誰かの踊りを真似するとか、無理に何かを演じたりすると不自然に見えてしまいます。
自然に2人で音楽を楽しんでいるのが一番魅力的に見えると思います。
たしかに全く異質なものになろうとすると無理がありますもんね。
「何かに変身する」というよりは、
タンゴを通じて自分らしさを最大限に引き出し表現できる瞬間が、
面白さのひとつだと思います。
「センシュアル」という感覚
では、今回のテーマ「センシュアルという感覚」 「官能性」についてのお話に移りたいと思います。
男女二人で踊る…それだけで、そこには官能性が生まれると思います。
ただ一部のショーなどのイメージだけで、タンゴってセクシーな踊りでしょ?とか、抱き合って踊るなんてなんだかいやらしいとか、下品な踊りと勘違いされている方もまれにいらっしゃるのですが、それは違うんです。
細かいニュアンスの違いになりますが、
言葉で言うとセクシーとセンシュアルの違いですよね。
セクシーだと、色気であったりセクシャルな部分が強く押し出されるニュアンスがありますが、
センシュアルはそこに気品とかストイックさ、秘めたる官能性があるからこそ
魅力があると思います。
ちなみにタンゴにはアブラッソという基本の組み方があるのですが、
アブラッソとはどんな意味があるんですか?
はい、アブラッソとは日本語で直訳すると「抱擁」という意味があります。
タンゴは男女が抱擁するように密着して踊られます。
あまりにも近いので鼓動、息遣い、匂いなどを濃く感じあいます。
お互いに主張し合うだけでなく 認めあったり、許し合うことも必要になります。
なるほど、 そんな部分にも二人の関係性というか繊細な感性が必要なんですね。
アブラッソをしながら、相手のことを感じ取る力も養われると思います。
また、力を抜くこともとても重要です。
はい、私もよく注意されますね(笑)
どうしても相手が近いので、緊張してしまうこともあると思うのですが、
カラダがこわばったままだと、相手がどちらの足に体重をかけて次にどこに向かおうとしているのかとかもわからなくなってしまいますし、
力を抜いていたほうが自然と男性のリードが女性に伝わってナチュラルに動くことができます。
力を抜いて身を委ねるということも大事な要素のひとつなんですね。
ではここで、今日はせっかくなのでタンゴの中でも「センシュアルさ」を存分に感じられる曲をお二人にご紹介していただこうと思います。
はい、選んだ曲はカルロス・ディサルリ楽団の「ENSUEOS(エンスエニョス)」です。
タンゴの曲は優雅なゆったりしたものもあれば、ドラマティックな激しいものもありますが、この曲の特徴はどんなところにあるのでしょうか?
はい、カルロス・ディサルリはタンゴ界の紳士と呼ばれていました。彼のつくる曲には気品があり官能性を感じる曲です。
なので、踊るときにもゆったりと音楽を楽しみながら踊るようにしています。
ありがとうございます。ではさっそく聴いてみましょう。
カルロス・ディサルリの「ENSUEOS」でした。
「ENSUEOS」とは、「白昼夢」という意味があるそうです。
静かだけれど、なんともいえない秘めたる感情を揺さぶられるような、まさにセンシュアルな曲ですね。
踊るときに気をつけるべき、香りの纏い方って?
ちなみにタンゴって二人でつくりあげるダンスなので、さきほどお話したようにアブラッソ、抱擁しながら踊るダンスです。
なので結構相手のにおいなども気になるかと思うのですが、気をつけるべき香りのまとい方ってあるのでしょうか?
はい、相手との距離が非常に近いので、香水が強すぎるのは良くないです。
体温が上がってくると、より香りも強く経つのでつけすぎには注意ですね。
楽しんで踊ろうとしているのに、相手が具合が悪くなってしまったら大変ですからね。
また、基本的なことですがエチケットというか口臭予防としてにおいのしてしまいやすいにんにく、玉ねぎ系は直前は食べない、マウスウォッシュやフリスクなどを活用されている方も多いと思います。
大事ですね。あとは女性目線からすると、ヘアトニックのにおいも気になったりします。昔ながらの香りが強めの整髪料をたくさんつけていると、髪って繊維で香りが染みつきやすいので結構酔いそうになったりするんですよね。なので、あまり香りの強すぎるものはつけすぎ注意ですね。
なるほど、それは気づきませんでした!
それから人によっては アブラッソした時に香るようにつける場所に配慮する人もいます。
近づいたとき、フワッと良い香りがすると、たしかにちょっとうっとりした気分になれますね。
究極の質問。「美」とは何か?
最後にお二人が考える「美」とは何か、をぜひお伺いしたいです。
美とは定義することが難しいのですが、
私達は、表面的な形、色などの綺麗さだけでなく
その人の生き様や放っているエネルギー、エナジーに美を感じます。
生きていることそのものが呼吸、鼓動や匂いを感じさせる。
ブエノス・アイレスで年配のカップルが踊っているところ、またただ歩いている姿を見たときにも、その人たちにしか出せない特有の美しさを感じました。
たしかに、所作のひとつひとつというか生き様そのものに「美学」を感じる人ってそれだけでエナジーを感じますよね。
タンゴは歩く動作が多いので、その中で美しくみせるということは、そういった日々の感性を磨いていく、匂い立つ人である必要がありそうですね。
そうですね、ひとりひとりの美学とともに、徹底された2人の世界観がオーラを放つのではないでしょうか。
誰かのマネでなく、2人だけの世界観がある…
というのがとても魅力的だと思います。
ありがとうございます。
タンゴを踊る方はもちろん、日々の暮らしの中でも磨いていけるポイントが今日のお話にはたくさんあったと思います。
ぜひあなたも自分ならではの「美学」を探求してオーラをますます放つ女性になってほしいなと思います。
ちなみにYutaka&Mikiのお二人にこの番組を聴いて興味を持ってくださった方もいらっしゃると思うのですが、お二人の最新情報はどこからみられますでしょうか?
はい私たちの最新情報は、FaceBookでローマ字でYutaka Mikiと検索していただくと、ご覧いただくことができます。
ショーを見たり、レッスンに参加してみたいという方はぜひチェックしてみてくださいね。
そしてお二人の世界大会でのご活躍も心よりお祈りしております!それでは本日のゲストのYutaka&Mikiでした。ありがとうございました!
ありがとうございました!