MY STORY

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調香師は「世界観の翻訳者」

東京・吉祥寺を拠点に2012年より活動している私、調香師Chiyoが主宰するFragrance Salon Ablxs(フレグランスサロン アブラクサス)のコンセプトは、

「心の中にひっそりと佇む物語を、色彩豊かに描きだす」こと。

私は自分自身は影のような、ある意味透明な存在だと思っていて、

香りをつくるときは、

相手の持つ「世界観」をいかに引き出し、

香りという目に見えないもので表現するか

を美学として持っています。

その人の持つ世界観・イメージを「香りを通して翻訳」し、

より多くの人に興味を持ってもらったり、心に残ったらいいなという想いで「フレグランス」という作品づくりをしています。

「描きたい世界がある」方はそのイメージの伝わり方を大事にされるので、

しっかり相手のイメージを汲み取れることで、ミュージシャン、ジュエリーデザイナーさんなど、強いこだわりのあるアーティストの方からの依頼も多いのかもしれません。

また、最近は美容ライター・編集者としての経験、約10年続けてきた百貨店での化粧品販売・技術トレーナー、教育担当者としての経験を生かし、

「メイク(ビジュアル)×香り(雰囲気)×心(内面)の三位一体で美を磨く」

をモットーに、ビューティディレクションや個人のブランディング・プロデュースにも携わっています。

私が紆余曲折を経て、今の「誰とも違う生き方」を選んだのには、いくつかのきっかけと理由があります。

ちょっと長いですが、「自分の生き方」に 迷ったり悩まれている方には、ぜひお読みいただけたら嬉しいです^^

「優等生」を演じていた幼少時代

私は東京都の目黒区に生まれました。

父は30代、母は20代の時に結婚しましたが、結婚後10年以上経ってから当時としては遅めの出産となる母が37歳のときに私が生まれ、一般的にいう「箱入り娘」的に大切に育てられました。団塊の世代の両親からすれば、一人っ子の私を世間に認められるような「保守的できちんとした女の子」として育てたかったのかなと思います。

そんな小さい頃の私は、「いかにも優等生」という子供でした。

授業では誰よりも先に手をあげたら褒められる、学級委員を引き受けたら評価が上がるかな、などと周りの評価を一番に気にし、先生に、大人に気に入られるような生き方を無意識にしていました。

ある時、私の書いた読書感想文が学年一位に選ばれ講堂でマイクを使って全校生徒の前で読んで欲しいと頼まれたのです。

「皆に評価されるような模範的なことを言わなきゃ」と思い込んでいた私は、「本当はこんなことを思った」という素直な感想を一言も述べず、先生が喜んでくれるようなことばかりを綴った文章を精一杯読み上げました。

しかし、その時私は重大な「違和感」に気付いたのです。

きちんとした子でいれば生きやすいと思っていたのに、

いい子を演じている自分がキモチワルイ、

他人が作った「優等生」というイメージに

自分自身ががんじがらめになっていしまって、何て窮屈なんだ…と。

次の日から私は優等生でいる自分をすべて放棄し、興味のない授業では漫画を読む、校則違反なのに髪を染める、当然進学するものだと思われていた大学進学もせず、周りを威嚇するようなオーラを放っていたと思います。

自分らしさを素直に表現する術が分からず、逃げ続けたまま今までの真逆をやって

反抗的な自分を演じることで、自分を守っていたのだと思います。

「個性のある人」に圧倒されて、逃げに走った…

周りは揃いも揃ってなりたい職業など決まっていなくても大学受験をするという風潮にも違和感を覚えていた私は、何か自分にしかできない「表現」を仕事にしたいと思い、アートや色彩、そして美しいもの、化粧品が好きだった私は「メイクアップアーティストになる!」と決意し、東京モード学園メイク・ヘア学科に進学する事に決めました。

ですが、そこで私は大きな挫折を味わいます。

専門学校には、超超個性的な生徒ばかりが通学してきていました。

勢いで入学してきただけの自分とは大違いで、

自分らしいカラーを持ち表現したい世界観がある、

そんな意欲あふれる人ばかりだったのです。

あまりに気後れしてしまった私は、この世界に入るのは無理だと門を叩く前から諦めモード。学生ながらも「今度ファッションブランドの撮影があるからメイクをお願いしたいんだけど」、とせっかくお仕事を頂いたこともあったのに、どうしても自分に自信がなく、前日にドタキャンしてしまったこともありました。

そんな弱気な私は、ヘア・メイクの知識を生かしつつ

何か違う仕事はないかと「逃げ道」を探し始めました。

そんなときご縁があり、在学中のインターンシップ先として、主に美容雑誌の編集・執筆を担当する編集プロダクションへ行くことになり、そのまま働き続けることになりました。

ここで、「小さい頃から書くことが得意だったから活躍できるかも」と高慢にも思っていた自分に苦難の日々ががやってきます。

大変ながらも「仕事」と「香り」の面白さに出会う

編集の仕事とは、「ただ書く」だけではなく、取材対象に上手にアポを取る、街頭アンケートをとるのに知らない人数十人に声をかける、カメラマンやモデルさんに気配り・目配りをするなど、ただ紙に向かっていれば良いものでは全くありませんでした。

知っている人たちだけの守られたコミュニティの中で普通に振る舞うことはなんとか出来ていた私ですが、華やかな業界の人に気後れしたり、毎回初対面の人に気を使いながら仕事を進めていくことはとても大変で一筋縄ではいかない状態でした。

大変なことも多かったですが、仕事をするにあたって大切な事を体感し、そして大好きだった化粧品に関する本作りはとてもやりがいがあり、充実した日々を送っていました。

そのとき「フレグランス」のムック本の編集に初めて携わりました。

なんと1冊で275種類もの香水を紹介するという本で、

私も100本くらいでしょうか、

かなりの数の香水の評価の記事を書きました。

それまで、香水って瓶をキレイだしおしゃれだな

くらいにしか思っていなかったのですが、

実はひとつひとつの香りに「物語」「ブランドの考え」などが詰まっていて、

香水って液体自体は目に見えないけれど、

濃密な世界観や影響力を持つものなんだなと感動したことは、

今でも忘れられない経験です。

しかし、その頃日付が変わっても仕事をし続ける状況が続きあまりの激務に体調を崩し、せっかく楽しくなってきた仕事を辞めざるを得ない状態になってしまいました。

頂いた仕事は全力でやらねばという気持ちは、

もしかしたら幼少時代にしてきた「優等生を演じる」ことに

似ていたのかもしれません。

忙しすぎる状態にメンタルも追い込まれ、もう出来ません、仕事の量を調節させてくださいと言う勇気がなかった、「弱さを認める勇気」がなかったのです。

「傾聴力」「カウンセリング力」を磨いた化粧品会社時代。でも本当にやりたいことは別にある…?

その後は、きっちりと時間の決められている大手化粧品会社の百貨店の美容部員(ビューティ・アドバイザー)として長年勤務します。

編集者時代に培った様々なタイプの人と応対するコミュニケーションスキルや、業務の中でスキルアップを重ねていった傾聴力、カウンセリング技術などを駆使し、250人以上いるスタッフの中で全国1位の売上を記録し社長賞を頂いたこともありました。

次第にスタッフ教育や企画・販促を営業と共に立案したりする立場なども任されやりがいはありましたが、はて、私が本当にやりたかったことはコレだったんだろうか?とある時ふと思ったのです。

色々なものから逃げ続け、辿りついた当時の自分。

喜んでくださる人もいるし悪くはないけれど、誰のために働いているの?

メイクをして、誰かのつくったものを販売しているだけでいいの?

と問いかける内なる自分が存在したのです。

メイクとは、美しいヴェールを一枚纏うこと。

色や質感をプラスすることで、「自信」をひと匙自分で与えることができる素晴らしいツール。

それを広めることはとても素晴らしい仕事だけれど、それはあくまで他の人から生み出されたもの。

今度は「自分自身から湧き出るもの」をつくってみたいと思ったのです。

化粧品がとても好きだったので、最初は化粧品の開発や企画はできないかな?と考えたのですが、科学的な知識がないとできないことに気づき挫折しました。

勤めていた会社の人にもそういう道はありませんか?と打診してみたのですが、あえなく却下…。

大きい会社ではいくら結果を出しても、一スタッフの声は簡単には通らないんだな、ということも悔しいながらに実感しました。

そんなとき、ふとひらめいたのがこの「香り」の世界だったんです。

自分の好きな化粧品×ものづくりの要素がどちらも詰まっている!

そう気づいて、今まで勤めていた会社をスッパリ辞めて調香の専門学校に入りました。

「イメージを自由に表現できる」香りの魅力を堪能

調香の勉強は自分が思っている以上に奥深く、終わりがなく、最高に楽しいものでした。

イメージを自分自身の思った通りに自由に表現できる…誰かに制限されることなく、イメージの世界を探求できる、私にとって理想的なツールでした。

しかし業界の現実を知り、いくつかの壁が立ちはだかりました…。

勉強をしていく中で、調香師の世界はある意味年功序列というかクローズドな世界で、

世界的に有名な企業にはいるには理系の大学を卒業していないと入れないなど、

かなり狭き門ということがわかり、またもや大きな挫折をしました。

リアルな現場の話は学校に入るまで知る術もなく、仕事まで辞めて入ったのに…!

と後悔するような気持ちも芽生えかけていましたが、

そのときにふとチャンスが巡ってきたのです。

「自分発信」で生きていくという選択肢

どうしたものか…と思っていたときに、たまたま10代からの知り合いの女性が起業しファッションと喫茶のお店を始めたので、そこで香りのイベントをやってみない?と声をかけてくださり、私が自分個人で調香のイベントを初めて開催するきっかけをいただきました。

少し話が戻りますが上述しているまだ20歳そこそこでメイクの専門学校に通っていたとき、

「ファッションブランド撮影でメイクの仕事をしてみない?」

とせっかく声をかけてくださったのに断ってしまった時の話。

実はあのときの事をずっと後悔していました…。

その時誘ってくださった方やその周りのアーティスト達は、その後有名百貨店などに出店されたりかなり有名になっていました。

あのとき勇気を振り絞って、一回でもいいから仕事をしてみていたら

「私にもチャンスが巡ってきていたかもしれない」! 

そんな強い後悔を抱いていた私にとって、

今回のお声掛けはなんとしても掴みたいチャンス。

まずは、目の前の人に喜んでもらえるようなイベントをやってみよう!

そう心に決め、開催までの準備を心を込めてしていったのです。

その時声をかけていただけなかったら、今の活動はしていなかったと思います…!

自分では、「どこかの企業に所属して働く」という選択肢しか

今まで持ち合わせていなかったので、

こうやって香りの世界に興味を持ってくれる人がいて、

自分でも発信していけるんだ!というきっかけが頂けて、

その後一気に道が広がりました。

そして、その後もう5年以上もこの仕事を続けていることになります。

イベントも数を重ねていくうちに自分自身で企画の内容を考えたりするのも元々好きだったこともあり面白くなってきて、

他のジャンルのアーティストの方からご依頼もいただくことが増えたり、

池袋西武の催事やマルイのショップでのフレグランスプロデュースなどのイベントを担当させていただいたり…、有り難いことに気がついたら続けていた、という感じです。

「心まで変化させる」香りの魅力

また、香りにはそういった「表現」としての魅力以外に、

「心」への良い影響もたくさんあるということに気づきました。

体の不調や肌トラブルも、実は自分自身から発されるサイン。

まずそれに気づいてあげること。

そして自分が心地よい状態とは何か、違和感のある状態とは何か、そんな動物的な本能を思い出させてくれるのが「香り」です。

嗅覚は他の感覚と違い、ダイレクトに脳に直結しています。喜怒哀楽などの感情を司る大脳辺縁系に直結しているため、その日の気分や今の状態によって、ピン!と来る香りは日々異なり、求めているものが直感的にわかるのです。

流行だからとか誰かが勧めていたからなどでなく、まず自分が心地いいか、自分自身に問いかけてみることが重要なのです。また自分らしくいられる香りや、理想の女性像に近づけるような香りをひとつ持つことで、本来持っているその人のポテンシャルや力を引き出せるはず…そんな香りを自ら作り提案したい、そう思い、他の人はやっていない新しい活動を始めました。

それが今もメインで続けている、お客様ご自身で香り素材一つ一つの嗅ぎわけから、自身の求める方向性を探り出すオリジナルの香りを調合できるワークショップや、詳細なカウンセリングを通してオーダーを承るフレグランスオーダーです。

 「香り」をベースに新しい発信を

2017年7月からはもっとディープに調香の”いろは”を分解してはじめての方でも、完成度の高い香りが生み出せるように導く「Perfume Artist」調香入門講座がスタートします。

香りをつくるだけではなく他の人にもわかりやすく伝えられるように、編集・ライターの経験をいかして「伝える技術」もあわせてお伝えしていく内容になっています。

そして、現在配信しているPODCASTもそうなのですが、今後は香りだけではなく、いままで培ってきたメイク・美容の技術と香りをかけあわせて、なりたい理想の女性像になっていくという「女優力」を磨く講座も新しくスタートしました。様々な観点から世の中の女性たちのお役に立てればと思っています。

「頑張っているあなたに…」メッセージ

今まで「周りに思われているであろう自分像」に縛られて

頑張ろうとしすぎてしまったために生きにくさを感じたり、

やりたいことがあるのに自信がなくて逃げ続け、

やっとの事で辿りついたこの道。

私以外にも同じように自分の道を蛇行しながら迷っている…という体験を、

現在進行形でしている人がいるかもしれない…、

そんな方のお役に立ちたいと思ったのです。

人生にはタイムリミットがあります。

以前の私のように「あの時こうしていたら…」「AではなくBを選択していれば…」

そう後悔してしまう人をこの世の中から一人でも少なくし、

「アナタのなりたい自分像」を “香り×メイク×心の変化” を通して気づき、

「唯一無二の自分の物語」を描き出すサポートをしたい、

そんな想いで活動しています。

「変わりたい!」と本気で思っている方は、

あなたに合った方法でサポートいたしますので

いつでも私に遠慮なく声をかけてくださいね^^

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