閉ざされた「城」ではなく、自由な場所へ…

読書は心を別次元に連れていってくれるので好き。

最近読んでいるのは「変身」で有名なカフカの小説。

「意味」を求めて彷徨うけれども、
どこにも意味も
辿り着く場所などもない。

ただ そこには永遠があるだけ。
果てしない荒涼とした砂漠を、
歩いているような心持ちになる作品たち。

近づいても近づいても、
「城」という核心に
触れることはできない。

でも、なんとかどこかへ辿り着こうと
彷徨いあるく、主人公Kの健気さに
読み進めたくなる、不思議な魅力のある小説です。

「城」をあらわすドイツ語「シュロス」は

閉じる」という意味の動詞シュリーセンからできたそうで。

錠、鍵、城館、宮殿…

要は「閉ざされているところ」。

必ずしも「閉ざされているところ」に向かう必要はなくて
逆説的に、好きなところへ行ったらいいんだ、
そう思った朝なのでした!

(写真は「禿鷹」というカフカの短編集。表紙がかっこよすぎる!
ちなみに上の感想は、主に「城」という未完の長編について)

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